熱帯・温帯地域で作られる玉藍をつくる
熱帯・温帯地域で作られる玉藍をつくる
熱帯・温帯地域で行われる製藍が泥藍法ですが、
各地域によって多少の差はありますが、基本的
には製藍方法は同じといえます。
昨夏共に過ごした加古川の直ちゃんからの連絡で
今年は泥藍の灰汁建てをする予定とのこと。
泥藍は、藍染料としては、色素の含有が
最も多く高品質なものとなります。
藍の茎葉の分量や気温によっても違いますが、
日当たりのよい外で仕込むと1~2昼夜放置、
屋内の場合や気温が少し低いと3~4昼夜放置すると、
藍からインジカンが溶出します。
この溶出時間を見極めるのも大切な作業となります。
時間が短すぎると色素の収量が少なくなりますよ。
また、遅すぎるとインジカンからインディゴに変化するときに、
分離するブドウ糖が雑菌の繁殖の栄養源となってしまい、異性
発酵を起こすこともあります。
難点といえば、還元菌がスクモより少ないため、
灰汁建ての際は、新しい容器では建ちにくいことがあります。
還元菌のことは、高知の藍里さんもかなり気にしてる模様で、
主に自前のスクモの灰汁建てをしています。
そこで、新たに超簡単に「藍玉」ではなく、
「玉藍」を作ることにしました。
とりあえず、
ナンバンコマツナギの乾燥葉の玉藍
ナンバンコマツナギの種から育て始めましたが、
本土では育たず、枯れてしまうようです。
タデ藍生葉の玉藍のサンプル1個
しかし、あいにくの空模様で、カビが生えてきそうです。
秋口に藍の花芽が立ち上がり始める前に、もう一度
タデ藍生葉の玉藍作りに挑戦します。
タデ藍の乾燥葉でも作れるので、これも秋口ですね。
まさかこのままの気候で夏が終わることはないと思うけど、
いずれにしても今年は日照不足が続きますね。
受講者はせっせと泥藍作りに勤しんでいると思うので
灰汁建てする前には、何とかファイルを仕上げないと、
直ちゃんにも申し訳ないですからね。