「守・破・離」と「心の動機」
「守・破・離」と「心の動機」
新しい知識を学ぶ時は「守・破・離」ということを以前にも申しましたが・・・あなたも「守・破・離」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
この言葉は伝統芸能・華道、茶道、武道などの世界で使われているもので、
【人は指導者から何かを学び始めてから一人前になるまでには
「守・破・離」という段階を進んでいく必要がある】という意味です。
- 【守】とは
最初の段階では、指導者の教えを守っていきます。
できるだけ多くの話しを聞き、指導者の行動を見習って、
指導者の価値観を自分のものにしていきます。
学ぶ人はすべてを習得できたと感じるまでは、
指導者の通りの行動をします。
- 【破】とは
次の段階では、指導者の教えを守るだけではなく、
破る行為をしてみます。
自分独自に工夫して、指導者の教えに
なかった方法を試してみます。 そして、
うまくいけば、自分なりの発展を試みていきます。
- 【離】とは
最後の段階では、指導者のもとから離れて、
自分自身で学んだ内容を発展させていきます。
特に大事なステップが【守】です。
若いうちからこの世界に入り修業を積むことができる人は
しっかりと【守】の段階を歩むこともできるし、工芸の道
を歩むのもいいでしょう。
「守・破・離」という言葉の意味を知っている、分かっている
というかもしれませんが、「知っている、分かっている」と
実践しているとは違います。
しかし、ここを訪問してくれる多くの人の思いはそうではありません。
- 本を買って試したけど、よくわからない!
- 身近な植物で草木染めをしてみたい!
- 自分で栽培した藍で藍染めをしてみたい!
- アトピーの子供に肌着や服を染めてあげたい!
- 入所者の笑顔を見たい、笑顔を取り戻してあげたい!
- 甥っ子に草木染のTシャツを染めてあげたい!
- 若いころからやりたくてもできなかった夢だった!
藍や草木染めをやってみたい!勉強したい!と思う人の多くの
動機は、とても「純粋な愛」ゆえのことからです。
中には、自立したい!という人もいます。
昔の女性は、朝早くから晩遅くまで寝る間も惜しんで働きました。
家の中の掃除、洗濯、食事の支度、親の世話、子供や夫の世話、
畑仕事や蚕の世話、牛の世話などをして、夜から納屋で月明かりと
裸電球のしたで無心で機織りをしていました。
愚痴の一つも聞いた記憶がありません。
家族の福祉のため、家族の笑顔のため、家族への愛のためでした。
10代で故郷を離れた多くの織子たちも「口減らし」、家族を守るためでした。
時代は変わったにしても、何か新しいことを始めるにしても
心の動機が何からきているかで、あなたの夢の実現の可否が決まります。
自分のためだけではなく、家族のため、誰かのためにすることが
結局は、自分の心の喜びとなることに気付くかもしれません。
基本的な染め方を覚えても自己流に走りすぎて、
「染めました」そして、「色落ちしちゃった」では、
困りますよね。
基本に忠実に丁寧に丁寧に染めて、
ゆったり過ぎゆく時を楽しめるといいですね。
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