山野草・染料植物採取のポイント
山野草・染料植物採取のポイント
陽の光と土と水、自然の中で自生している野の草花、山野草などの植物を
採取して染料とする場合は注意しなければならないことがあります。
- 採取禁止区域には気をつけましょう
国立公園、国定公園、都道府県立の公園、名勝地、自然保護区域などは
やたらに植物を採取できません。また、個人の所有地なども気をつけたいものです。
- 採取時期
多くの植物染料は薬草として、あるいは食用としても利用できますが、
それらの植物を採取する適期というものがあります。
植物の種類、生育場所、利用する部位などによっても採取法も違ってきます。
新芽が次から次へと出て比較的長い間利用できるものとか、生長が早くあっと
いう間に大きくなるもの、また、蕾を取らないといけないもの、満開の最盛期
が良いもの、根っこや実、樹皮や枝などにしても、早朝積むのが良いもの、
夕方のほうが良いものなどもあります。
それぞれの植物には採取時期があることだけは覚えておきましょう。
- 採取に必要な用具
植物採取する場合は、剪定ばさみ、ナイフ、鎌、小型スコップ、
ビニール袋かポリ袋、大型ビニール、軍手、タオル、輪ゴム、新聞紙、
メモ紙、マジックペン、紙テープ、図鑑、地図、磁石、ルーペ、傷薬、
虫刺され薬、バンドエイド、水筒などを持っていくと便利です。
- 採取する際の服装
軽快で動きやすい服装にします。虫刺されやケガ、かぶれなどを防ぐために、
夏でも肌を露出しないように長袖、長ズボンにしましょう。
日中歩き回る場合は、帽子も忘れないようにするといいです。
靴は滑り止めのあるゴム長靴とか運動靴が歩きやすいです。
常に両手をいつもあけておくようにすると何かと便利ですから、
手提げなどではなく、リュックサックなどを利用したほうがいいです。
急な雨のためにビニールレインコートか大判のビニール風呂敷もあるといいですね。
もっとも重要なことは、染料植物を採取するさいには、誤ることなく採取するということです。類似植物も数多くあるし、中には有毒植物もあ理ますから、間違えて採取すると取り返しのつかないことになることもあります。
また、自然の営みの中で自生している植物ですから、ある程度採取しても絶滅することはないけど、自然の営みを乱すような行為は慎みたいものですね。
染料植物の多くは薬草でもあるわけですから、万人に与えられた自然からの贈り物でもあるわけです。あなた一人だけではなく、ほかの人も楽しめるような配慮が必要となる場合もあります。
植物を採取する場合は、採取禁止区域に十分気を付け、有毒植物を避け、目的の植物をそれぞれの採取時期も逃さないようにしましょう。
散策し植物を採取する際に必要な用具と服装には気をつけましょう。
あえて有毒植物を染料としなくても、それに近い色を出すほかの植物もあります。
山野草は、食用・薬用になるため身近な薬草の特徴や採取法、
食べ方、薬効、利用方法なども知っておくといいと思います。
散策する際は、ポケット図鑑だと気軽に持ち歩けますね。
草木染めの染色見本や基本の染め方、植物の簡単な特徴などを
解説した山崎青樹氏の「染料植物図鑑」3巻が、新装版となって復活しました。
植物染料は染料の取り方、煮出し方などによっても色の幅がでるため、
この通りの色が出るとは限りませんが、だいたいどんな色が出るかの参考になると思います。
基本的な植物を中心とした染料植物図鑑なので各一冊ずつは持っているといいですね。
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