ハチク・黒竹・竹
ハチク・黒竹・竹
イネ科の竹や笹の仲間は、約45属、670種もあり、熱帯から暖帯に多く、一部温帯や亜熱帯にも分布しています。
竹・笹類の茎は稈(かん)と呼ばれ、木質中空で多年草です。通常、たけのこが生長したあと、稈鞘、つまりたけのこの皮、竹の皮が早く落ちるものを竹、長く残って稈を包むものを笹と呼ぶそうですね。
昔、「これでも染められるんだよ」と亡祖母が指をさした竹藪。その時は、竹の何で染めるのか分からなかったのですが、それが竹の葉であることを知ったのは祖母が亡くなってからのことでした。
今住まう屋敷には、裏にハチクの竹藪があったのですが、竹藪が屋敷内にあるとやたらめったら竹が蔓延り悲惨な状態になるために整地しました。しかし、一部に黒竹が残っています。
大きな布を染めるには、竹の葉を採集するのに労苦するし、増やすとこれまた悲惨な状態となるため、絹のストールを染めて楽しむ程度でしょうか。
黒竹の葉姿を作るときに剪定し、生の葉で染料をとって染めます。
生の葉類は、採収する時期により、微妙に発色が変化し黄色ですが緑味を帯びた黄色となったり、黄味を帯びた草色となったりします。
本にはこうこうこういう色と書いてあるという人もいますが、実際に試してみると染める時期によっても微妙に色合いが変化するということです。
近隣に竹藪でもあれば、持ち主に声をかけて竹の葉をいただいて染めを楽しむのもよいでしょう。
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