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ウコン・鬱金(うこん)

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ウコン・鬱金(うこん)



ウコンというと、すぐカレーを思い出しますが、カレーに利用するのは秋ウコンのほうでウコンも春ウコン、紫ウコン、白ウコンなどの種類があるようです。 ウコン(秋ウコン)と春ウコンは、沖縄では昔から庭先で栽培し、家庭薬として重宝されてきました。

うこんの球根



体の調子がよくない時や内臓が疲れていると感じた時など、あるいは、お酒を飲みすぎたときなどにウコン茶が手軽飲まれています。 現在は、ウコン茶や錠剤・粉などが販売されており、手軽に飲食できるようになっています。

私も最初はあまり好きではなかったのですが、飲み始めると意外とおいしく感じるようになり、おいしいと感じるということは内臓が疲れており、体が欲していたのかもしれません。 でもやっぱり積極的に摂取したいほど好きなウコンではありません。



ウコンの風呂敷はご存知でしょうか?

虫除けとして有効な手段で、衣装紙の代わりにも利用できます。



ウコンの絞った汁には、黄色の色素であるクルクミンがふんだんにあり、それによって繊維を鮮やかな黄色に染めるわけです。 ちなみに春ウコンは、鮮やかな黄色に、秋ウコンは濃い黄色から橙色に染まります。

ポリフェノールが含まれていると酸化して変色してしまうけど、幸いにもウコンの中には含まれていないようです。 ですから、黄色が安定しているわけです。

また、野菜の漬物などによく色をつけるためと防腐効果のためにウコンが利用されていますが、多少の食味の変化が生じるようです。 例えば、高菜の古漬けなどがそうですが、この高菜の古漬けの油いためが大好きで、食が進みます。



沖縄では、ウコンを屋敷回りに植えておくと、シロアリやハブを撃退するといいますし、また、一説によれば、イノシシも寄り付かないとも言われています。



ウコンは栽培地の気温によってその成分がかなり違うようです。

私も少しだけ栽培していますが、冷夏だと生育が芳しくなく、生の球根をつぶして染めるほど大量に収穫はできません。 ですから、少しずつ栽培し、乾燥させて保存するしかないのです。



乾燥させスライスしたウコン



でも、やっぱり染色材料店で購入する乾燥ウコンより色素が薄いんですよね。やっぱり南方系の植物ですから、千葉の気温ではちょっと低いのかもしれません。



ウコンを掘り上げて生の球根をつぶして染めてもいいし、乾燥させたウコンを染めてもどちらでもいいですね。

ウコンは何と言っても綿を染めるのがいい。



ウコンを紅花染めのした染めとしても利用されていましたが、ウコンは木綿に良く染まるし、防虫効果も高く殺菌作用もあるために書画や衣服を保護するために包んだり、産着としても利用されていました。  それにウコンは染着力がとても強く、綿や化繊だけでなく、金属とか、ガラス、陶器、プラスチックなども黄色に染まります。



乾燥させた根や乾材などは、やはり気温が低くなってから染め重ねたほうが色がさえます。



ウコン類は、夏によく生長する夏作物であり、病害・害虫類などもそれほど心配も要らないくらい手間もかからずに簡単に栽培できます。 ウコンは熱帯の原産ですから、暖かい気候を好む植物であることは確かですが、青森でも栽培されているという事例から、多くの地域にての栽培は可能なようです。

あまり連作障害もないのですが、昨年は生育が芳しくなく、今年はまた少しの球根を栽培する予定です。



防虫・殺菌効果が高いので、ウコンの風呂敷を染めておくと重宝しますから、是非試してほしいですね。





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